伝えるということ20

学生生活を友達よりも早く終えて、

19歳の春に社会人になりました。

 

合格した会社は

東証一部上場企業で、

今思えば何一つ取り柄がないのに、

よく入れたなぁという感じでした。

 

入社の前に3月中旬から2週間、

採用された90人と合同の研修がありました。

 

施設を借りて寝泊まりします。

 

一日中ほぼジャージで、

小売業について学んだり、

社会人としての心得を聞いたり、

ハチマキをして社歌を覚えたり歌ったり。

 

他にも何かを絶叫で唱和した記憶もあります。

何かはもう忘れてしまいましたが、とにかく強烈な日々でした。

 

私と数人以外は、

ほとんどみんな4歳年上のお兄さん、お姉さんです。

 

人生の先輩方ばかりで、

自分だけ子供が混じっているような感覚でした。

 

同じところで寝泊まりするから、

みんなすぐ仲良くなって、

夜な夜な色んな話をしました。

 

研修が終わりそれぞれ配属先を決められて、

みんな全国へバラバラに旅立って行きました。

 

私は転勤できないことを面接時から伝えていたので、

地元の店舗へ配属されました。

 

早速、新人三人でご挨拶に行きました。

 

直属の上司は、

あなた本当に32歳なの?

という貫禄がある強面のおじさんでした。

 

うっすら顔にキズがある?

いやいやあれはアバタだよね。

ヤ、ヤクザみたい・・怖いなぁ

 

そうして超萎縮しつつ挨拶を終えて、

新社会人生活は始まりました。

 

 

 

つづく