2018-10-13から1日間の記事一覧

伝えるということ11

そして、私は仮病を使い始めます。 最初は 便秘でちょっとお腹が痛いのを オーバーに母に伝えてみるという方法をとりました。 「どんな風に痛いの? ちくちく?それともズキズキ?」 うそをついている罪悪感から 今度は胸が苦しくなり涙が出そうになります。…

伝えるということ⑩

私は、絶交されてももういいや! はるちゃんの要求に応えられなかったけど、 私は所詮そんな存在なんだ。 仕方ない。もういいや。 その頃から薄々、 彼女のご両親が不仲で、 寂しい思いをしていて、 それで情緒不安定なのだと気付いていました。 だから試し…

伝えるということ⑨

ある日、 雪がたくさん降ったとても寒い日のこと、 2人でピアノ教室に行きました。 先生のお庭が綺麗な氷の世界。 中には葉っぱの形の氷が出来ていたり、 大きなつららもありました。 はるちゃんが、 「あれも、これも、綺麗ね!」 はしゃぎながら嬉しそう…

伝えるということ⑧

“はるちゃん” はるちゃんは私のことを 苗字の一文字をとって “がっちゃん”と呼んでました。 私はそれが嫌だったけど、 「なっちゃんはもういるから、 私がっちゃんって呼ぶね!」 ある日そう決められて、 グループの子たちも “がっちゃん”と呼びました。 な…

伝えるということ⑦

なんか、嫌な事ばっかり。 楽しい事ないかなー お風呂あがりに、 母と弟と遊ぶ時間は大好きな時間でした。 三歳下の弟は 手足の長い痩せぽっちの子猿みたいで 遊びの名人で友達作りも上手で 喜怒哀楽がはっきりした とても可愛い男の子でした。 私は弟を見て…

伝えるということ⑥

小学校は幼稚園時代より、もっと人数が多くて、もっと広くて歩いて通わなくちゃいけなくて心細く感じました。 何をするのも周りを見てゆっくり判断していたから、行動は遅かったけれど、 でも勉強は好きでした。 私の隣の席になったのは “のなかくん”という…

伝えるということ⑤

幼稚園にはいろんな人たちがいました。 園長先生はちょっと怖かったです。 保育士さんたちは それぞれ個性があったけど みんな優しかった。 香水かお化粧品がちょっとくさいなぁと思う人もいました。 子供達は、大人とは違って、 何をしてくるかわからないか…