伝えるということ13

小学四年生で転校して、

ようやくいじめっ子のはるちゃんから離れることが出来、

楽しい思い出がない小学校ともお別れしました。

 

ここから、

さらにまた転校することにもなるのですが、この時はつゆ知らず。

 

結局、小学校は3校、中学校は2校、行きました。

 

幼稚園から本当にぼんやりしている子供でしたが、

 

小学校ではいじめにあったり、

学校に馴染めなかったり、

変な男に連れてかれそうになったり、

大変でしたから、

 

ぼんやりしてちゃいけないんだ!

と、この頃から、

なんだか肩に力が入った、

緊張しいになっていきました。

 

さて、転校初日、

学校はどんなだろうかと、

期待と不安で、胸はドキドキ。

 

今度は友達たくさんできるかな?

勉強は前の学校と同じところをしているかな?

先生はどんな人だろう?

 

「お父さんの仕事の都合で、転校してきました。千と言います。よろしくお願いします!」

 

注目されて、

顔を真っ赤にしながら、

自己紹介して席に着きました。

 

今度の学校は、前の学校と比べて、

みんなとても人懐こい子たちでした。

 

制服がある学校でしたが、

わたしは転校初日間に合わず、

1人私服で座っていました。

 

休み時間になると、

物珍しいのか、周りには人だかりになりました。

 

髪飾りをつつかれたり、

洋服のことを話してきたり、

転校してきた理由などなど、

質問責めにあいました。

 

わたしの顔はずっと緊張で赤いまま。

 

「ねぇねぇ、なんでそんなに顔が赤いの?」

なんて聞いてくる子もいました。

 

でも、みんな屈託のない笑顔で、

クラスの雰囲気も明るくて、

先生も爽やかでかっこよくて、

ここでなら楽しく過ごせそうだと思いました。

 

つづく